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ノートPCへのUSB給電を実現するUSB Power DeliveryコントローラLSIを開発

~産業・家電、OA・ICT分野に向けてUSBインタフェース経由で最大100W給電を可能に~

2014年06月02日

ルネサス エレクトロニクス株式会社

ルネサス エレクトロニクス株式会社(代表取締役会長兼CEO:作田 久男、以下ルネサス)は、このたび、USB Power Delivery Specification(以下USB PD仕様)に対応したコントローラLSIを開発し、「μPD720250」の名称で本年7月よりサンプル出荷を開始いたします。

新製品は、USBケーブルを介して最大100W(20V/5A)の電力需給を実現するUSB PD仕様に対応した制御コントローラです。

新製品を採用することでユーザーは、最適な電源回路との組み合わせによりノートPCへのUSB給電やスマートフォン、タブレットPC等のバッテリ充電時間を短縮するシステム開発の実現に加え、ノートPCや各種機器に付属するACアダプタの共通化により、システム構築におけるコスト・環境の負荷軽減が可能になります。

USBは通信と同時に電力供給も可能なインタフェース規格であり、従来から様々な機器の接続インタフェースとして幅広く使用されています。近年、スマートフォンやタブレット等の急速な普及と、欧州委員会(EU)が欧州で販売される携帯電話の充電器インタフェースをMicro USBコネクタに標準化したこともあり、USB経由でモバイル機器のバッテリを充電することが一般的になっています。しかし、従来のUSB規格では給電能力は最大でも7.5W(5V/1.5A)注1であったため、USB給電はモバイル機器の充電や小型周辺機器の駆動などに限られており、給電能力のさらなる向上が求められていました。

このような市場ニーズにもとづき、USB PD仕様は、ノートPCなど消費電力の大きい電子機器にもUSBを介して給電することを目指して2012年に策定されました。USB PD仕様では、接続機器は相互に給電能力・需要量をやり取りし、安全性を確保した上で最大100Wの電力供給を制御することもできます。これにより、消費電力の大きい電子機器への給電や、バッテリ充電時間の大幅な短縮が可能になります。また、従来のUSB給電はホスト/ハブ機器から周辺機器への一方向の給電に限られましたが、USB PD仕様では従来と逆方向への給電に変えることもできます。たとえば、ノートPCからUSB通信で大型モニタにビデオ出力すると同時に、AC電源から電力供給中の大型モニタからバッテリで駆動中のノートPCにUSB給電するといった新たな用途の創出が見込まれます。

このような状況のもと、ルネサスはこれまでUSB対応製品の開発で培ってきた技術をもとに、USB PD仕様に対応した新製品を開発しました。

新製品の主な特長は次のとおりです。

(1)USB PD仕様対応

新製品はUSB PD仕様に対応し、電力供給側および需要側の両方に対応する上、状況に応じてどちらの役割にも柔軟に対応可能。

(2)各種システムに最適なソリューションを提供

新製品はSMBus注2経由でコントロールが可能であり、タブレットやノートPC等への組み込みが容易。また、外部ROMファームウェアの柔軟な対応により、電力供給側および需要側それぞれに最適なシステムを構築可能。さらに当社は今後、ボード、ソフトウェアを含めた各種システムに対応するソリューションキットを提供し、ユーザーのシステム開発を強力にサポートする。

(3)Energy Star注3とEuP指令注4の対応に適した低消費電力

ルネサスの低消費電力化技術により徹底した待機電力・動作電力の低減を図り、Energy StarとEuP指令の対応に適している。

(4)レギュレータ内蔵、小型パッケージ採用

新製品は1.0Vレギュレータを内蔵し、3.3V単一電源電圧で動作が可能となっている。また小型パッケージを採用しているため、システム構築の低コスト化・小型化に貢献する。

ルネサスは、今後もUSB対応製品の拡充を進め、市場ニーズにタイムリーに対応してまいります。

なお、当社は本年6月3日から7日まで、台湾・台北市で開催される「COMPUTEX TAIPEI」のUSB Implementers Forumのブース(No. N0608)において、新製品の展示を行います。

新製品の主な仕様は、別紙をご参照ください。

以 上

(注1)

USB Battery Charging Specification Revision1.2に対応した場合。

(注2)

SMBus:PC内部の各コンポーネントを接続し、電源管理に必要な情報を受け渡すためのシリアルインタフェース規格。

(注3)

Energy Star:米国が推進し、日本・オーストラリア・カナダ・EUなどで運用されている省エネルギー型電気製品のための環境ラベリング制度。

(注4)

EuP指令:製品のライフサイクルにおける環境負荷の評価と、その低減を狙ったEUの環境規制。



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