デンソーでは、1990年頃からエアバッグ用マイコンとしてH8ファミリを採用してきた。エアバッグ自体にも複雑な制御が要求されだしたことから、2005年からは32ビットマイコンのH8SXファミリの採用となった。 8ビット、16ビット、32ビットと一貫してルネサスマイコンを採用してきた同社では、その設計・製造品質と最先端プロセス採用によるコスト競争力を高く評価している。 「ルネサスのマイコンはコア性能が高く、われわれの要望に即したものを提供していただけるため、ずっと採用し続けています。エアバッグに最適なマイコンが提供してもらえるように、今後も情報のキャッチボールは欠かせません」(同氏)。 特に最近では、エアバッグ制御の高機能化や複雑化からH8SXファミリへのニーズが高まっている。 | | 「H8SXファミリを採用した背景には、カバーする衝突形態の拡大に対応するためにセンサの数が増えてきたことへの対応があります。また、衝突時に一気にエアバッグ全体が膨らむのではなく段階的に膨らむ2段展開制御や、シート位置や、シートベルトの装着/未装着に基づいた展開制御といった機能を実現するために、高速なCPUが必要になります」(同氏)。 また、車体に組み込んだ後は動作確認が不可能なエアバッグだからこそ、品質管理には細心の注意が払われている。マイコンの歩留り向上やハードウェア機能バグ、コンパイラバグなどの徹底排除が強く求められてきた。 「われわれはマイコンに組み込むソフトウェアの絶対品質を確保するために、マイコンでの動きを詳細に確認します。そのためのツールとして、ルネサスが提供するフルICE(In-Circuit Emulator)を活用しています」(同氏)。 エアバッグの多様化と制御の複雑化を前に、ソフトウェア開発の重みが増しているという。 |