デバイスでエコ
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環境問題への取り組みが既に地球規模で本格化しており、半導体メーカであるルネサスグループは、新製品開発やその応用技術提案(アプリケーション提案)の両面から、持てる技術を環境対策に最大限発揮できるように力を注いでいます。そして、こうした「エコテクノロジ」を用いてできた新しい製品や応用システムが、市場で安心・快適・夢を提供することに加え、環境に優しいソリューション(解)でなければならないと考えています。
ここではまず、半導体LSI製品の設計における低消費電力化技術や、それらの製品を用いた応用システムにおける低電力化技術例をご紹介いたします。
続いて、代表的なエコ推進デバイスとして、各種マイコン製品( V850シリーズ 、 78K0Rシリーズ 、 78K0シリーズ 、 RX ファミリ 、 R8Cファミリ 、 M16C ファミリ 、 SuperH ファミリ 、 SH-Mobile、SH-MobileR )や、 電源用半導体製品 をご紹介いたします。ルネサスではお客様のエコシステム製品開発に貢献できる半導体製品を、数多く取り揃えております。
そして、最後に、環境ニーズに対応するルネサス電源用半導体についてもご紹介いたします。
半導体LSI製品の低消費電力化技術
半導体LSI製品自身の低消費電力化技術の概要をご紹介致します。エコ製品をつくるためには、まず半導体そのものが「省エネ」でなければなりません。半導体メーカでは、半導体LSI製品の低消費電力化のために、一般的に以下1)~5)のような技術を適用しています。一方、これらの施策以外にも日々新たな低消費電力化技術が次々と提案されており、低消費電力化の流れは今後ますます加速されると思われます。
1)先端微細プロセス技術の適用
先端微細プロセス技術を適用することにより低電源電圧での動作を可能にし、また、微細パターンや使用配線材料の変更等により寄生容量負荷を低減させることで、低消費電力化を実現しています。一方、プロセスの微細化に伴うリーク電流の増加が懸念されますが、これに対しても、High-K技術などの新たな技術を投入することにより、リーク電流を抑制する対策を講じています。
2)高密度セル設計
ロジック回路セルを、できるだけ冗長な部分を減らしてトランジスタを最適設計して、寄生容量の低減が可能になるように高密度設計することで、低消費電力化を図っています。
3)回路レベルの各種低消費電力制御技術
(a)チップ内部の電源供給制御技術
- 動作モード対応電源供給:
- LSI内部の回路ブロック単位で、動作/非動作状態を逐時判別し、非動作状態の回路ブロックは電源供給オフ、または待機モード(一部素子だけに電源供給)として扱う技術です。
- 動作周波数対応ダイナミック電圧供給:
- LSI内部の回路ブロック単位で、要求される動作スピードに応じて、供給する電源電圧を制御する技術です。
- 処理の負荷に応じた電圧供給制御:
- 通常の負荷の場合は低電圧・低電流を供給して動作させ、負荷が重くなったら自動的に高電圧・高電流供給に変える技術です。
- アダプティブ電圧供給:
- 動作周辺温度やLSIのバラツキに応じて、適切な電源電圧に調整し、できる限りムダな電力を抑える技術です。
(b)クロック供給制御技術
- 動作モード対応クロック供給:
- LSI内部の回路ブロック単位で、動作/非動作状態を逐時判別し、非動作状態の回路ブロックにはクロック供給を停止する技術です。
- 動作モード対応供給クロック周波数制御:
- LSIに内蔵したクロック生成回路とクロック分周回路とで周波数の異なる複数のクロックを用意しておいて、LSI内の各回路ブロックの動作モードごとに、適切なクロックを選択供給し、できるだけムダな高い周波数のクロックを供給しないようにする技術です。
4)マルチコアCPU技術
従来、CPUの性能向上は半導体の先端プロセスの適用、クロック周波数の高速化、プロセッサの最新アーキテクチャ適用などによって継続的に行われてきました。しかしその一方、消費電力を無視して性能向上を図ることには限界があり、またエコの観点からも問題があります。現在では、性能向上と低消費電力の両面を追求することが重要となっています。クロック周波数をどんどん上げて性能追求するのではなく、クロック数をあまり上げないで、CPUへの命令を並列処理するアーキテクチャの採用や、搭載するCPU数を増やしてマルチCPUでの並列処理で、消費電力の上昇を抑えながら性能向上を図る方向にシフトしています。
5)先端小型パッケージ技術
- 小型パッケージ化:
- パッケージの小型化に伴い、内蔵されるチップとパッケージリード間の接続配線やパッケージリード配線自身も短くし、負荷容量を低減させることにより低消費電力化を図ります。ただし、パッケージは小型化しても、耐熱容量はしっかりと計算し、必要に応じて許容できる対策を取らなければならない場合もあります。
- SiP技術(システムインパッケージやソリューションインパッケージと呼ばれる):
- 複数チップを1つのパッケージに搭載することにより、スペース効率がアップするだけでなく、それぞれのチップ間の相互接続配線長を極端にに短くでき、負荷容量を減らすことにより、消費電力も大きく低減できます。なお、SiP技術適用でのメリットはありますが、一方、耐熱容量はしっかりと計算し、必要に応じて許容できる対策を取らなければならない場合もあります。
ルネサスの低消費電力テクノロジ紹介記事
技術情 報マガジン RENESAS EDGE Vol.23 では、『省エネへの飽くなき挑戦 ルネサスの低消費電力テクノロジ』を特集しております。是非ご覧下さい。
低消費電力へのニーズが最も厳しいモバイル
~いままで培った先端技術をあらゆる分野へ展開~
小型でバッテリ駆動が当たり前の携帯電話で、電力消費量が多い音楽やワンセグ放送などのマルチメディア系アプリケーションの長時間再生を次々に可能にしてきたSH-Mobile。その開発は消費電力との戦いの歴史でもあり、世代を経るごとに新技術が開発されては実用化されていきました。その技術は現在、家電・民生機器分野で高いシェアをもつR8Cファミリなどへ横展開され、"エコ家電"のような新たな製品分野の誕生にも貢献しています。
1ランク上の高性能と低消費電力が両立できるマルチコア
~自動車が求める省エネニーズをSuperHファミリで実現~
1台当たりのマイコン搭載量が急速に増えた自動車では、マイコンの高性能化にともなう消費電力の増大が大きな課題となってきました。消費電力が増えれば発熱も増えてしまい、ECUやカーナビの温度上昇を助長してしまうからです。ルネサスは、この課題に対し、自動車分野で広く採用されているSuperHファミリの「電力当たりの処理性能」を引き上げる方向で解決の道を模索してきました。さらに、マルチコア技術を車載情報系向けにいち早く実用化して、大幅な高性能化と低消費電力化を両立しています。
低消費電力化を実現したルネサスマイコン製品のご紹介
ルネサスのマイコン製品は、お客さまのシステムのエコロジー実現に寄与します。
マイコンで大きなシェアをもつルネサスは、早くから低消費電力化技術に目を向けてきました。家電・民生機器分野向けから産業用機器まで幅広く対応する、ルネサスマイコンの低消費電力化技術をご紹介します。
V850シリーズ
「デバイスでエコ」に寄与するV850ES/Jx3-Lは、16bitマイコン並みの消費電力で32bitの性能を実現します。次世代40nmモデルでも低消費電力はそのままに、仮想化技術やマルチスレッドを採用し、更なる性能・機能向上を予定しています。

78K0Rシリーズ
ローエンド32bitマイコンに匹敵する性能を16bitで実現した78K0R/Kx3-Lは、業界トップクラスの低電流動作で、速さと低消費電力を兼ね揃えたエコデバイスです。従来32bitマイコンがカバーしていたインバータ制御の冷蔵庫等にもお使いいただけるなど、応用場面が広がっています。

78K0シリーズ
バッテリ動作に最適な78K0/Kx2-Lは、A/Dコンバータを動作させても圧倒的な低消費電力。もちろんスタンバイ電流の低さも業界トップクラスでエコに貢献いたします。

RXファミリ
RXファミリの低消費電力化への取り組み
RX600シリーズでは90nmプロセスの採用に加え、低消費電力化技術の採用により、従来製品以上の低消費電力化を実施します。これにより、通常動作に加え低消費電力モードでの削減を可能とし、様々な組み込み機器へ対応を目指します。

高性能と低消費電力を両立する RX
RX600シリーズでは100MHz動作時50mAの低消費電流を実現しました。従来製品と比較し、CPU性能が4倍で同等の消費電流を実現します。言い換えると、従来製品と同等の性能をRX600シリーズで実現した場合、約50%の消費電流の低減が可能です。

動作モードに応じた消費電流の低減
RX600シリーズでは組み込み用途に応じた、様々な低消費電力モードをサポートしております。従来製品と比較し、一番消費電流の少ないディープソフトウェアスタンバイモードで94%削減が可能です。

RX600シリーズのエコ家電への対応
RX600シリーズはエコ家電に向けた製品展開を実施します。特に家電(エアコン、洗濯乾燥機、冷蔵庫、エコキュート等)の低消費化に必須であるインバータ制御を容易に実現するRX62Tグループ、また、電力利用を可視化するための家庭内ネットワークへの対応製品としてRX62N、RX621グループを展開します。 さらに、今後のスマートグリッドの普及に向けた製品をリリースしていく予定です。

R8Cファミリ
低電圧動作、オンチップ電源制御などの多様な低消費電力化技術を搭載
~家電・民生機器の省エネ化に貢献するR8Cファミリ~
R8Cファミリでは、消費電流削減、低電圧動作を追及して、電池の小型化を目指していきます。 また、マイコンの各動作モードにおける低消費電力化を促進しています。 特に、R8C/Lxシリーズにおいては、小型16 ビットマイコンでありがなら、携帯電話等々に採用される高性能なマイコンに搭載される電源制御回路を搭載して、更なる省エネ化を進めています。
また、フラッシュの低電圧動作も実現しています。小容量電池に向けて書き込み・消去・読込み電圧を 1.8Vに低電圧化し、省電力化に貢献します。



動作時電流削減に向けた取組み
R8Cファミリには、高性能・高機能製品展開に採用している超微細化プロセスと低消費電力性能を重視した低消費電力プロセスの2種類を採用しています。 後者を採用したR8Cファミリの製品では、高速動作モード(アクティブ時)150µA/MHzという世界最高レベルの低消費電力性能を実現しました。 これは、従来製品の約半分以上の電力削減になり、まさにエコ製品といえます。

スタンバイ・時計動作時電流削減に向けた取組み
R8Cファミリには、高性能・高機能製品展開に採用している超微細化プロセスと低消費電力性能を重視した低消費電力プロセスの2種類を採用しています。 後者を採用したR8Cファミリの製品では、パワーオフモード時、20nAという世界最高レベルの低消費電力性能を実現しました。 これは、従来製品の約1/100の消費電力になり、電子スイッチ等々の応用にもお使いいただけ、エコへの取り組みに最適です。

M16Cファミリ

SuperHファミリ
高性能・機 能の集積化・高効率でエコロジーを実現 SuperH RISC engineファミリのSH7260シリーズは、オーディオや表示システム向けのエコデバイスです。大容量RAMを内蔵し、お客様のシステムの部品点数を大幅に削減できます。また、低リークRAMの採用と電源分離遮断技術により、システムの待機時電流を数十µA以下に抑えることができます。
- 高性能
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- 単位周波数あたりの性能を追求するアーキテクチャにより、低消費電力化を実現
- 機能の集積化
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- 応用に適した周辺機能
- ボードのコスト削減
- 高効率
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- 高度なアルゴリズムの実現
- ソフトによる機能の取り込み
SH-Mobile、SH-MobileR
携帯電話の進化をエコで加速する SH-MobileRは、携帯電話用アプリケーションプロセッサSH-Mobileの派生ファミリとして業界最高レベルの低消費電力化を実現しております。通常動作時の低消費電力化に加えて、電源分離遮断技術など豊富なパワーマネジメントシステム搭載により、待機時電流をµAオーダーまで低減することが可能です。組み込みシステムのエコ化に貢献できます。

環境ニーズに対応するルネサス電源用半導体
1)臨界モードインタリーブの PFC ICや低損失MOSFETであらゆる機器の電源電力の高い変換効率を実現
電源はあらゆる機器に搭載され、交流商用電力またはバッテリに蓄えられた電力などを、決められた一定電圧の直流電力に変換する役目を担っています。変換効率を1%でも高めることが低消費電力化と省エネに直結することから、ルネサスでは力率改善のための臨界モードインタリーブ方式PFC ICや、高精度の電池残量検出を実現する電池制御ICをいち早く提供し、変換効率の向上に貢献してきました。またパワーMOSFETに関しても、SiP技術を使った6mm×6mmのDrMOSを提供するなど、いっそうの小型化と電源効率の向上に取り組んでいます。
電源効率の向上について、詳細はこちらの「電源にエコロジー」のページをご覧下さい
2)環境ニーズに対応するルネサスの電源用半導体とその要素技術
ルネサスはエコを徹底して追求します。ルネサスの電源用半導体要素技術は環境ニーズに対応し、進化し続けています。


エコに対する電源の取り組みについて、詳細はこちらをご覧下さい
車載用PowerMOSFET
自動車用途を意識したPowerMOSFET製品は、通常より高い品質・信頼性を実現しながら、最新トレンチ技術の0.25µmプロセス(UMOS4)と新マルチ・ボンディング実装技術の採用により、世界最高レベルの超低オン抵抗を実現し、システムの低消費電力な高効率駆動に寄与します。
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