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高画質、高機能対応の カメラシステム向けシステムLSI「R8A30930BA」を製品化


-DSCや監視カメラ等のカメラシステム大半を1チップ化-


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2010年3月9日
株式会社ルネサス テクノロジ
株式会社ルネサス テクノロジ(本社: 東京都千代田区、取締役会長: 塚本 克博)は、このたび、DSCや監視カメラ等のカメラシステム向けに、高画質、かつ高速連写等の高機能に対応し、1280×720画素のHDサイズ(High Definitionサイズ)でのビデオ録画・再生を実現するシステムLSI「R8A30930BA」を製品化しました。2010年3月9日からサンプル出荷を開始します。
本製品は、CCD/CMOSセンサーインタフェース、カメラ信号処理エンジン、静止画・動画コーデック、多機能表示コントローラなどカメラシステムの殆どを1チップに搭載しており、他にレンズ制御用マイコン等のわずかな部品を追加するのみでカメラシステムを実現できます。また、顔検出等の大容量画像データ処理用に搭載した当社のマトリックス型プログラマブルプロセッサ「MXコア」(注1)により、高画素化が進む画像データを高速・低消費電力で、かつ柔軟に処理可能です。
本製品の特長は以下の通りです。
(1) 高画質、高機能に対応
本製品は、最大16Mピクセルの各種CCD/CMOSセンサーに対応したセンサーインタフェースを内蔵し、1,000万画素クラスの高速読み出しCMOSセンサーにも対応しています。
カメラ信号処理エンジンでは、光学劣化補正(シェーディング、歪み、色収差)、欠陥画素補正、画素補間、色補正、解像度変換(デジタルズーム)、AE/AF/AWB検波(注2)が可能です。さらに、白飛び、黒つぶれを抑えるワイドダイナミックレンジ処理、特定色に対するノイズリダクション、複数の周波数特性を持つノイズに対応可能なノイズリダクション等により高画質化を実現できます。
また、高速読み出しCMOSセンサーとの相乗効果により高速連写が可能であり、例えば画像サイズが10Mピクセルの場合、7fps (frame per second)での連続撮影が可能です。
(2) 「MXコア」による大容量画像データの高速・低消費電力処理を実現
高画素化に対応し、大容量画像データ処理用に、166MHzの高速動作可能な当社独自のマトリックス型プログラマブルプロセッサ「MXコア」を搭載しています。
「MXコア」は1024並列の演算器とSRAM(本製品では128Kバイト)を密結合した組込み向け超並列プロセッサIPであり、「MXコア」部の消費電力は166MHz動作時に100mW(TYP)と低消費電力を実現しています。このため、従来のCPUによるソフトウェア処理と比較して、画像などの大容量マルチメディアデータ処理を高速・低消費電力で実現できます。
また、制御用のRISC CPUとして当社32ビットマイコンのCPU「M32R」を内蔵しており、ライブラリを用いたC言語プログラミングによって、「MXコア」による演算処理内容を柔軟に変更できます。
なお、当社では、「MXコア」用に顔検出、笑顔検出、顔認証、逆光補正、美肌補正、超解像ミドルウェアを準備中です。その他のミドルウェアとして、株式会社モルフォが静止画手ブレ補正「PhotoSolid」(注3)、パノラマ画像を生成する「QuickPanorama」(注4)などの画像処理ソフトウェアを準備中です。
(3) HDサイズのビデオ録画・再生に対応
ルネサスオリジナルの1ウェイ方式の動画コーデックエンジンを搭載しており、動画圧縮伸張規格H.264/MPEG-4 AVC、MPEG-4(注5)に対応しています。このため、近年のビデオ録画・再生への要求に対し、HDサイズ(画像サイズ1280×720画素)で最大30fpsのエンコード(録画)およびデコード(再生)が可能です。

<製品化の背景>

近年、DSCをはじめとするカメラシステムにおいては、小型化に加え、高機能化、高性能化が進んでおり、画像の高画質化、高画素の動画処理機能や、顔や動体等を検出、認識する等の多様な画像処理機能が求められています。
このような市場要求に対応するため、当社では、高画素対応で高機能なカメラ信号処理エンジン、高画素対応の動画コーデックエンジン等を搭載し、カメラシステムに必須な機能を1チップ化した「R8A30930BA」を製品化しました。
また、顔検出等の大容量画像データ処理は、CPUによるソフトウェア処理が一般的ですが、本製品では「MXコア」による処理を採用しています。「MXコア」を搭載することで、高度な画像処理を高速、低消費電力で実現可能であり、DSCや監視カメラ等のカメラ応用分野、画像処理装置分野に効果的です。
なお、当社では2008年に画像処理アプリケーション用途向けに「MXコア」を搭載したシステムLSIを製品化しており、今回が「MXコア」搭載第二弾になります。

<製品の仕様補足>

本「R8A30930BA」の内蔵機能等の詳細は、次の通りです。
メインCPUとして、32ビットRISCの「M32R」を搭載しており、最大動作周波数は166MHzです。
センサーインタフェースでは、CMOSパラレルのインタフェースに加え、低電圧LVDSインタフェースにも対応しています。
カメラ信号処理エンジンは、暗部撮影に強い高感度対応アルゴリズムを採用しており、ISO6400相当の高感度撮影に対応するため、低照度での撮影が可能です。
欠陥画素補正は、予め登録された欠陥を補正する静的補正と入力画素データから欠陥を判断し補正する動的補正の組み合わせで実現し、色補正は、選択された特定色の補正が可能です。
多機能表示コントローラは、自然画2面、OSD1面の重ね合わせ表示が可能です。表示出力としては、TV表示用アナログビデオ出力(CVBS)、主要なデジタルLCDパネルをサポートするデジタル(YCbCr、RGB)出力が可能です。
本製品は、65nmの低消費電力プロセスを採用し、低消費電力化を図っています。加えて、動作モードに応じた最適動作周波数への動的切り替えや、機能ブロック単位のクロック供給制御により低消費電力を実現しており、電池駆動のカメラシステムでの長時間動作が図れます。
開発環境としては、下記を準備し、使い易い環境を提供しています。
M32Rファミリ用MX開発ツールキット(MXライブラリ・デバッガ同梱)
M32Rファミリ用C/C++コンパイラパッケージ
M32Rファミリ用オンチップデバッギングエミュレータ
評価用リファレンスボード(準備中)
パッケージは、452ピンBGA (13mm×13mm、0.5mmボールピッチ)を採用しており、システムの小型化が可能です。
今後もカメラシステムに向けて周辺機能を取り込み、さらに充実したシステムLSIを検討開発して行きます。また、「MXコア」についてはシリーズの展開、ミドルウェアの充実を検討開発して行きます。

■ 注記

(注1)
MXコアは、ルネサスオリジナルのアーキテクチャによる、メモリ技術をベースにしたマトリックス型超並列プロセッサです。
2ビットの演算器(PE: Processing Elements)とデータレジスタ用のSRAMの対を基本構成にし、本基本構成をマトリックス構造に密結合した演算器群の並列プロセッサであり、演算処理を並列実行することにより、画像などの大容量マルチメディアデータの高速な処理を実現します。
(注2)
AE/AF/AWB検波: AE/AF/AWBは、Automatic Exposure / Automatic Focus / Automatic White Balanceの略です。
(注3)
PhotoSolidは株式会社モルフォの登録商標です。
(注4)
QuickPanoramaは株式会社モルフォの登録商標です。
(注5)
H.264/MPEG-4 AVC (Advanced Video Coding)、MPEG-4: ITU-T (International Telecommunication Union-Telecommunication Standardization Sector[国際電気通信連動の電気通信標準化部門])および、国際標準化団体であるISO/IECの共同作業により定められた動画圧縮伸張規格。
* その他記載の製品名、会社名、ブランドは、それぞれの所有者に帰属します。

■ 応用機器例

  • カメラ応用分野、画像処理装置分野など

■ 価格

製品名 最大動作
周波数
パッケージ サンプル価格(円)
<税込>
R8A30930BA 166MHz 452ピンBGA
(13mm x 13mm)
5,000

■ 仕様

項目 仕 様
型名 R8A30930BA
電源電圧 1.2V(内部)/ 1.8V(外部)/ 3.3V(外部)
最大動作周波数 166MHz
CPUコア M32R
キャッシュメモリ 16Kバイト(命令8Kバイト/データ8Kバイト)、4ウェイセットアソシアティブ
内蔵RAM 96Kバイト
MXコア ・超並列プロセッサ:1024並列、128kバイトSRAM
・制御用CPU: M32R
外部メモリインタフェース mobileDDR-SDRAM(256Mバイト)、ROM(NOR/NAND Flash)/SRAM(16Mバイト×2空間)を接続可能。
主な内蔵周辺機能 ・カメラ信号処理エンジン
・JPEGエンジン
・動画コーデックエンジン
・音声コーデックエンジン
・センサーインタフェース
・多機能表示コントローラ
・SDメモリカードインタフェース*
・USB 2.0ファンクション
・各種シリアルI/Oポート(UART、CSIO、IIC、IrDA、オーディオ用シリアル)
・割込みコントローラ
・ダイレクトメモリアクセスコントローラ
・各種タイマ
パッケージ 452ピンBGA(13mm×13mm、0.5mmボールピッチ)
* SDメモリカードは、3C(パナソニック株式会社、株式会社東芝、SanDisk Corporation)で原型規格化、SDA (SD Card Association)にて発展的に拡張規格化されている小型メモリカードです。

■ お客様からの問い合わせ先

株式会社ルネサス テクノロジ
システムソリューション統括本部 システムソリューション第四事業部
イメージング・ネットワーク設計部
〒100-0004 東京都千代田区大手町二丁目6番2号 (日本ビル)
電話 03(5201)5228
[ Webでの問合せ ]
以 上