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低損失と業界最小サイズを実現した、車載モータ駆動用高出力HブリッジドライバIC「R2J25953」を製品化


— 4つの低損失パワーMOSFETと1つのドライバICを小型パッケージに集積し、制御ユニットの小型化、低損失化を実現 —


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左:表面 右:裏面

2009年7月2日
株式会社ルネサス テクノロジ
株式会社ルネサス テクノロジ(本社: 東京都千代田区、取締役会長: 塚本 克博)は、このたび、パワーウインドウ、電動ドアなどの車載DCモータ駆動向けに、低損失と業界最小サイズを実現した高出力Hブリッジ(注1)ドライバIC「R2J25953」を製品化しました。2009年7月30日よりサンプル出荷を開始します。
HブリッジドライバICは、パワーMOSFET4素子とドライバICを1パッケージに集積した製品で、最大電流50Aの高出力品は国内初の製品化になります。
「R2J25953」の主な特長は以下の通りです。
(1) 高出力品では業界最小サイズを実現
本製品は、低損失・小型化を実現した当社最新トレンチゲートパワーMOSFET採用等により、最大電流50Aの高出力車載DCモータ駆動用HブリッジドライバICでは業界最小となる15.9mm×14.2mmを実現しました。
また、従来のパワーMOSFET4素子とドライバICの合計5チップを実装した場合と比較し、30%以上実装面積(注2)を低減でき、制御ユニットの小型化が図れます。
(2)  低損失、低消費電力を実現
当社最新トレンチゲートパワーMOSFET採用により、ハイサイド用MOSFET(注3)は16mΩ(max.)、ローサイド用MOSFET(注3)は11mΩ(max.)の低オン抵抗(注4)を実現しており、導通損失低減が図れます。加えて、スイッチング時の貫通電流防止、および出力OFF時の回生駆動によりPWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)駆動時の損失についても大幅に低減しており、車載DCモータ制御ユニットの低損失化が図れます。
また、待機時の消費電流は、ドライバIC回路の設計最適化により30μA(max.)と低く、システムの低消費電力化に貢献します。
このように小型、低損失、低消費電力を実現した高出力品のため、特に車載用パワーウインドウや電動ドア、電動シート等の中容量モータの制御に効果的です。
(3)  各種内部保護機能を内蔵し、システム保護を実現
本製品は、保護機能としてLVI(Low Voltage Inhibit)(注5)、過電圧や、天絡、地絡、過熱保護回路等の各種保護機能を内蔵しており、異常検出時にはダイアグノシス(自己診断機能)情報が出力されます。この信号をシステム側のマイコン等で受信し、システムを停止するなどユーザの用途に応じた対応が可能です。
(4)  低ノイズ、高ESD耐性を実現
本製品は内部回路にて出力スルーレートコントロールを実施し、低スイッチングノイズ性能を実現しています。また、ハイサイド用MOSFETにPチャネルタイプを採用することで出力段素子のゲート電圧昇圧回路を不要とし、駆動回路に起因するノイズを削減しました。また、車載用として重要な高ESD(Electrostatic discharge:静電気放電)耐量を実現しています。(AEC-Q100(注6) Component Class CDM:C5、MM:M3準拠)

<製品化の背景>

 近年、車載システムの高機能化に伴い、自動車部品の電子化が益々加速しています。そして、電装機器の小型化、高機能化などの市場ニーズから、車載用パワーウインドウや電動ドア、電動シート等の車載システムの動力源として小・中容量モータの搭載数が増加しており、制御ユニットには、省スペース化のため車載DCモータ駆動ドライバ部をモータと一体化する機電一体化の要求が高まっています。当社では、これまで、パワーMOSFETとドライバICの低損失化、小型化を図ってきましたが、上記のような、さらなるユニットの小型化ニーズに対応するため、最新高性能トレンチゲートパワーMOSFET4素子とドライバIC 1つを1パッケージ化し、小型化・低損失化を実現したHブリッジドライバIC「R2J25953」を製品化しました。

<製品の補足>

本製品は、業界トップクラスの低オン抵抗性能を持つトレンチゲートパワーMOSFETプロセスを採用し、出力段パワーMOSFETのチップサイズの大幅な小型化を図ることで、パワーMOSFET 4素子とドライバIC 1つを当社の面実装小型・高放熱パッケージ「HSOP36」へ搭載可能としました。これにより、熱抵抗性能についても3℃/Wと低熱抵抗化を実現し、15.9mm×14.2mmと実装面積の削減を実現しながら、最大出力電流50Aの高出力HブリッジドライバICを実現しています。
また、ドライバICについても、車載用0.35μm SOI(注7)プロセスを採用することでラッチアップフリーとし、車載用途特有の電源電圧変動、静電気、ノイズ等について十分考慮した設計を行っています。このため、車室内のあらゆる場所に搭載可能です。
今後、HブリッジドライバICとしては、適用可能なアプリケーション拡大のため製品ラインアップの拡充を図っていきます。

■ 注記

(注 1)
Hブリッジ:
パワーMOSFET等のパワー素子を4つ使い、モータ端子の双方向に電流を流す回路方式。
(モータへの電流をON/OFFする4つのパワー素子のON/OFFの組み合わせにより、モータを止める、時計回りに回す等の制御を行う)
(注 2)
実装面積:
同等性能パワーMOSFET(DPAK[当社外形コード] 4個)、同等機能制御IC(SOP-20 1個)で構成時のパッケージ投影面積での低減率。(実装基板ランドパターン等は含まず)
(注 3)
ハイサイド用、ローサイド用MOSFET:
電極とモータ(負荷)の間に置いて、モータに流れる電流を制御する(ON/OFFのスイッチを行う)パワーMOSFETをハイサイド用と言い、モータ(負荷)とグランドの間に置いて、モータに流れる電流を制御するパワーMOSFETをローサイド用と言う。Hブリッジは、ハイサイド用2素子とローサイド用2素子で構成する。
(注 4)
オン抵抗:
パワーMOSFETが動作するときの動作抵抗。パワーMOSFETの性能を左右する最も重要なパラメータで、値が小さいほうが高性能。
(注 5)
LVI(Low Voltage Inhibit):
電源電圧低下を検出し電圧が低下した場合、誤動作等を防止するためIC出力を停止する
(注 6)
AEC-Q100:
Automotive Electronics Councilの電子部品品質規格。
(注 7)
SOI(Silicon on Insulator)::
能動素子を形成するSiをSiO2などの絶縁膜で分離することで寄生素子動作を防止する構造。
 *  その他記載の製品名、会社名、ブランドは、それぞれの所有者に帰属します。

■ 応用機器

  • 自動車・産業用途:各種DCモータ制御システム

■ 価格

製品名 パッケージ(当社外形コード) サンプル価格<税込>(円)
R2J25953 HSOP36 700

■ 仕様

項目 仕様
製品名 R2J25953
動作電圧範囲VB 5V~16V
入力電圧 -0.3V~VB
出力電圧 -0.3V~VB
最大出力電流 50A
構成 ハイサイド用MOSFET×2、ローサイド用MOSFET×2、ドライバIC×1
パッケージ(当社外形コード) HSOP36 (15.9mm×14.2mm×3.6mm、0.65mmピッチ)

■ お客様からの問い合わせ先

株式会社ルネサス テクノロジ  汎用製品統括本部 販売推進統括部 汎用製品技術部
〒100-0004 東京都千代田区大手町二丁目6番2号 (日本ビル)
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以 上