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携帯電話用アプリケーション・プロセッサ「SH-Mobile」での高性能動画処理を実現する動画・音声再生ソフトウェア「Flexible Movie Player」を開発完了


− CPU高負荷状態でも、高品質な動画再生を実現 −

2008年4月24日
株式会社ルネサス テクノロジ
株式会社ルネサス テクノロジ(本社: 東京都千代田区、会長&CEO: 伊藤 達)は、このたび、携帯電話用アプリケーション・プロセッサ「SH-Mobile」(注1)を使用する組み込みシステム向けの動画・音声再生ソフトウェア「Flexible Movie Player」(フレキシブル・ムービー・プレーヤ)を開発しました。2008年7月から提供を開始します。
「Flexible Movie Player」は、動画像圧縮規格H.264/MPEG-4 AVC(注2)(以下、H.264)のフル・ハードウェアアクセラレータを搭載した「SH-Mobile」用のソフトウェアで、デコードミドルウェアにてデコード(復号化)されたデータを、同期をとりながら出力する制御を行います。当社従来の「動画再生ミドルウェア」に比べ、AV独立処理方式を採用したことで、「SH-Mobile」の動画処理性能をより効率よく引き出します。特に、大量のCPU処理を必要とするコンテンツにおいて、従来は音声処理優先のために動画処理性能が低下していた場合も、今回の「Flexible Movie Player」では表示画像品質の低下なく、高品質な動画再生を実現できます。(具体例は後述の特長(1)を参照下さい)
また、携帯電話向け動画ファイルとして広く普及しているMP4ファイル再生に標準対応していますが、今後新規のファイルフォーマットに対応する際にも、システム全体を大きく変更することなく、対応モジュールを追加するのみで、各種動画コンテンツをより高品質に再生できます。このため、機能拡張へのフレキシブルな対応とシステム開発期間の短縮が図れます。

<背景>

近年、携帯電話での動画コンテンツ再生において、コンテンツの大画面化、データの圧縮率向上やオリジナルデータへの再現性向上のために、より多くのCPU処理が必要とされてきています。当社では既に、「SH-Mobile」用にMP4ファイル再生向けの「動画再生ミドルウェア」を提供中ですが、コンテンツ再生時における音の途切れを最小限に減らすために、音声データの再生を優先して処理する方式であったため、大量のCPU処理を必要とするコンテンツの場合、画像データ再生では、単位時間に出力される画像枚数が減少し、動画品質が低下する場合がありました。
このような問題に対し、今回コンテンツ再生方式を見直し、新規にAV独立処理方式を採用したことで、大量のCPU処理時にも音声を途切れさせることなく、表示画像枚数も低下させずに、高品質なMP4ファイルの再生を実現する「Flexible Movie Player」を開発しました。

<特長>

「SH-Mobile」用動画・音声再生ソフトウェア「Flexible Movie Player」の特長は下記の通りです。
(1) CPU高負荷状態においても高品質な動画再生を実現
当社従来の「動画再生ミドルウェア」に比較し、AV独立処理方式を採用したことで、「SH-Mobile」が内蔵しているフル・ハードウェアアクセラレータやDSP(Digital Signal Processor)の性能をより引き出すことが可能となりました。例えば、再生するコンテンツが、画像圧縮方式はH.264、音声圧縮方式はaacPlus(注1)、画像サイズはVGAサイズ、そして、単位時間あたりの画像表示数は30fps(frame per second)で記録されていた場合、音声を途切れさせることなく、動画処理性能の向上を実現しており、当社従来比で最大30%フレームレート(1秒当たりのフレーム処理数)を向上可能です。このように、動画コンテンツの高品質化に伴い多くのCPU処理が必要な場合でも、音声動画処理性能を低下させずに、高品質な動画再生を実現可能です。
(2)  ファイルフォーマットへの拡張性向上により、システム開発期間を短縮可能
「Flexible Movie Player」はモジュール追加方式を採用しており、本ソフトウェアに対応した追加モジュールを開発・組み込むのみで、ファイルフォーマットの拡張が可能です。このため、幅広い顧客のニーズに対応可能となり、システム開発期間の短縮化も図れます。
なお、当社従来の「動画再生ミドルウェア」は、当社製「MP4ファイル操作ミドルウェア」と組み合わせて使用する必要がありましたが、今回の「Flexible Movie Player」では、当社製ミドルウェア(「ファイル操作ミドルウェア」および「コーデックミドルウェア」)との組み合わせの他、顧客開発のミドルウェアにも対応可能です。
(3) 今後のコーデック追加や新規システム追加時のフレキシブル性を向上
モジュール追加方式により、今後、新規コーデックの追加対応や多様なシステムの対応等も、よりフレキシブルに、かつ短期間で実現可能です。例えば、組み込み系表示システムで予想されるVGAサイズからSD(Standard Definition)サイズ、HD(High Definition)サイズへの高精細化の際、高い圧縮伸長性能を持つ新規コーデックへの対応などがモジュールの追加で行なえるため、システム開発期間が短縮でき、タイムリーな市場投入を実現できます。
新規コーデック追加対応の場合、当社における従来のソフトウェア開発期間に対し、今回の追加モジュール方式での開発期間は約半分に短縮できました。
今後も、携帯電話のマルチメディア・アプリケーションの高機能化に伴う、動画再生ミドルウェア等の開発を行い、より高品質、高精細な動画再生など、市場ニーズに対応した開発ソリューションを提供していきます。

■ 注記

(注 1)
SH-Mobile(SuperHTM Mobile Application Processor):
携帯電話システム向けに、ベースバンドLSIと接続して、動画やオーディオなどのマルチメディア・アプリケーションを専用に処理する当社独自のプロセッサ。
SuperHは、(株)ルネサス テクノロジの商標です。
(注 2)
H.264/MPEG-4 AVC(Advanced Video Coding):
ITU-T(International Telecommunication Union-Telecommunication Standardization Sector[国際電気通信連合の電気通信標準化部門])および、国際標準化団体であるISO/IECの共同作業により定められた動画像圧縮規格で、国内のモバイル向け地上デジタル放送や海外におけるデジタル放送で使用または採用が決定されている。
(注 3)
aacPlus(Advanced Audio Coding Plus)は、Coding Technologies社の商標です。
 *  その他記載の製品名、会社名、ブランドは、それぞれの所有者に帰属します。

■ 応用例

  • 「SH-Mobile」を使用する組み込みシステムの動画・音声再生プレーヤ・アプリケーション

■ 仕様

項目 「Flexible Movie Player」 仕様
製品名 R0M04MDM4CP01STC
対象CPU SH4AL-DSPおよびSH-4A互換SuperH
対象ツールチェーン SuperH RISC engine Standard Tool chain 8.0.4.0
対応ファイルフォーマット MP4ファイル形式
(当社製品「MP4 ファイル操作ミドルウェア」標準対応)
対象音声圧縮形式 aacPlus、AAC、MP3、AMR-NB、AMR-WB、G.726
対象動画圧縮形式 H.263、H.264、MPEG4-Visual
機能 ファイル再生、抑止再生(映像のみ・音声のみ)、停止、
一時停止、前方Iフレームサーチ、後方Iフレームサーチ
早送り、巻き戻し、指定時間へのシーク、コマ送り等

■ お客様からの問い合わせ先

株式会社ルネサス テクノロジ システムソリューション統括本部
システムソリューション第二事業部 モバイル製品技術部
〒100-0004 東京都千代田区大手町二丁目6番2号 (日本ビル)
電話 03(5201)5234 (ダイヤルイン)
Webでの問合せ ]
以 上